まだ開店前の窓の隙間から1羽のチビさんが入り込んでいた。
「朝起きたら誰もいないの」
「おチビさん寝坊したから置いてきぼりかい」
「みんなどこへ行ったの」
「街のスズメの仕事っていやあ造園業手伝いにきまっているだろ、みんな公園とか街路樹の虫を取っているのだろうよ。お前さん親離れが少し早かったようだね」
「まだ開店準備してないから外でまってな」と窓を開けて追い出す。
遊び相手のアンテちゃんはもう気持ちは一人前で喧嘩して自分が強いことが分かったようで「あんてちゃん~」と呼ぶとプイと知らん顔で行ってしまう。人間にベタベタすると仲間内で馬鹿にされるそうだ、そんなもんかね~とわ思うがスズメ社会は中々複雑なようだ。
スズメのヒナの第一期生は仲間で徒党を組んで公園とか河川敷まで遠征して虫を取ったりしているようだ。一期生と言っても幼稚園の年長さんくらいに考えていたがスズメの世界ではもう立派な一人前なんですね。
だから今いるのは子育て終わってのんびりしているお父さんやお母さんスズメでカステラを自分でゆっくり食べられる幸せを感じているようだ。巣立ちからほんのの2~3日で子離れするとあっさり縁が切れるらしい。親としては解放区には食べ物はあるから大丈夫と思うのかな。親離れしたヒナは寂しいけど同級生と一緒だから泣いたりしては馬鹿にされるから一生懸命気張って生きている。スズメの世界も厳しいものですね。

コメント
コメント一覧 (2)
この子の父ちゃんは、解放区の他のお父さん方がのんびりしているのを見て、
ちょっと早めの子離れにしちゃったのねw まったくもう!
CAPさんとピーター君は深いえにしで結ばれているんですね。
ピーター君が泣きそうじゃないですか。